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Bobbin & Pillow

​ボビン(糸巻き)を使うのでボビンレースといいます。国や地域、

レースの種類によってボビンや台(ピロー)の形状や台は異なります。

​ボビンを動かし、下絵に沿ってピンで糸を止めていくと模様ができていきます。組み紐と織物を足して2で割ったような手法ですので織物に近いです。

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History

​起源はイタリアとも北欧とも言われています。漁師の網から派生した

ようです。

中世にヨーロッパを中心に発展しました。フェルメールの絵のように

貴族の趣味と思われている方が多いと思いますが、実情は10代の子供が、ローソクの明かりの下で昼夜を問わず、貴族の為に織ったと言われています。

産業革命前までは、レースと言えばボビンレースかニードルレースを

指しました。産業革命により機械編みレースにとって代わられたボビンレースですが、イタリアやベルギーをはじめヨーロッパ各地で土産物や趣味の教室として展開されたので、今日まで技術が継承されております。

ボビンレースの種類

ボビンレースの名前は地方や地域名に由来しています。日本の織物でいうと琉球絣や伊予絣なども地名ですよね。レースも同様にその地域で発展した模様や手法がレースの呼び名になっています

ボビンレースは大まかに分類すると、同じ糸で織れる連続系と模様を繋げながら織る断続系レースに分けられます。

現在みなさんがよく目にしているのは機械編みのレースですが、ボビンレースの方がより繊細なレースに仕上がります。

雰囲気が似たレースにニードルレースがあります。デザインにもよりますがボビンレースの方がニードルレースよりも繊細になることもありますし、ニードルレースの方がボビンレースより繊細に見えるときもあります。

​レースが盛んだった中世後期はニードルレースとボビンレースを組み合わせた、まさに息を飲むような繊細で華やかなレースが作られています。ヨーロッパの美術館はもちろん、日本においてもアンティークレースの展覧会など、機会がございましたら是非、お出かけになってご覧頂きたいです。

連続系レース

Torchon

トーションレース

幾何学模様のレースです。45度で交わるので、模様が理解しやすい、見やすい、進めやすいことからボビンレースの基礎・基本です。

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Binch & Frandre

​上(左)がフランドル。

下(右)がバンシュ。フランドルは45度、バンシュは60度で交わります。

どちらもトーションの

発展版で、色塗りのパターンや、糸の進むべき道がわかればできます。

120番以上の糸で編むバンシュの方が上級者向けです

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Bucks Point

​英国ではバックスポイント、仏語圏ではリル、

シャンティー、バイユーなどと呼ばれるレース

です。皆さんがレースと聞いてまず思い浮かぶのがこのような華やかで可愛らしいチュールレースではないでしょうか。

断続系レース

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Bedfordshire & Cluny

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右が​英国のベッドフォード、左が仏語圏のクリューニー。ロシアンと同様にリーフ模様があることにより豪華です。

ロシアンよりペア数は多く必要です。

クリューニーよりベッドフォードの方が繊細で華やかなデザインが多いように思います

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Russian

テープレースにリーフ模様をつなげていきます。少ないペア数で織れるのが特徴です。

インスタグラムなどでもロシア語で画像が盛んにアップされていることから、今日でもロシアではボビンレースが盛んなようです。

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Honiton & Rosaline

​上(右)がホニトン、下(左)がロザリン。ロザリンはブルージュフラワーレースにロザリンパールと呼ばれる玉を縫い付けた感じですね。中世のレースが一番盛んだった時期にはチュールレースにニードルレースやこのようなレースが組み合わされ、繊細且つとても華やかなレースがお城と同じ価値として取引されていました。デュセスやウィトホフも似た感じのレースです

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